自分の子供にはしたくない「古い習慣のしつけ法」
変わる子育ての常識
「子育ては三世代で関わるもの」という意見もありますが、実際のところ子供の祖父母世代には任せたくないなと思う人もいます。
というのも日本における子育ての常識はここ数十年で急激に変化しており、中には現在の祖父母世代の高齢者の常識が全く真逆になっているということもよくあるからです。
現在30~40代くらいの現在小中学生の親となっている世代の人にとっては、自分自身が子供の頃に受けた教育法がトラウマになっているということもよくあります。
「学校の先生にビンタをされた」「お灸をすえられた」「死ね、お前なんていらない、といった暴言を吐かれた」といったことを経験した人は決して少なくありません。
しかしそうした教育法は数十年前までは常識となっており、当時のようにそうした方法が正しいと思い込んで教育を行っている年齢層も一定数現存しています。
教育方針は時代で変わる
「ゆとり教育」と揶揄される10年がありました。
これはその親世代の時に問題になった、「詰め込み教育」で勉強の時間を増やして家族と過ごす時間の無い子供が増えたといった問題からの発想で出来た教育方針でした。
子供への教育は自分自身が過去に受けた厳しい指導法を自分の子供には受けさせたくないという気持ちを持っている大人の、詰め込み教育を受けた世代の人が発想しているものです。
ゆとり教育の弊害として言われている、無気力、すぐ会社をやめてしまうような社会人が増えたといった事があって、特にここ10年くらいの間で教育に対する常識は大きく入れ替わりをしてきています。
ゆとり教育を受けた世代以降の社会人は、上下関係よりも個性を大事にする特徴があると言います。
こうした世代からすると、仕事の話を飲み会の場説教する上司は「古い習慣でしつけられた子供」が大きくなった、厄介な存在に見えるでしょう。
ただそのゆとり世代が上司になる頃には、厳しい学校時代を突破してきた「脱ゆとり」世代の新人から見ると、競争心の無い上司という印象を部下に持たれるかもしれません。