鶏むね肉をパサパサいしないコツ
比較的リーズナブルで栄養価が高い鶏むね肉。しかし、そのまま炒めたり、蒸したりするとパサパサになりやすく、苦手意識を持つ人も多いようです。
実は事前にした処理をしておくことでジューシーに仕上げることができます。
鶏むね肉がパサパサになるのはどうして?
鶏むね肉がパサパサしてしまう原因は、脂肪の少なさからくるものです。
脂肪が少ない分、水分が多いため、火を入れると肉の水分が出て行ってしまいます。そのため、できるだけ水分を逃がさないことが大切です。
調理前に酒やショウガ、醤油などで下味をつけて、肉の水分を吸わせるとパサパサしません。酒やショウガには鶏肉の臭みを消す効果もあります。
注意点としては、塩や醤油を使用する場合は、下味をつけたらすぐに加熱すること。
時間をおいてつけておくと、逆に水分が抜けてパサパサとなってしまいます。
水分を逃がさない調理のコツ
炒める、焼く、揚げるといった料理をするときは、片栗粉でコーティングすることで、水分が抜けることを防げます。
そして、ジューシーに仕上げるには、加熱をできるだけ短時間にすること。
野菜炒めのように肉を炒めて、野菜を炒めてとすると加熱時間が長くなってしまいます。
加熱時間が長くなるほどパサつくので、肉にある程度火が通ったら一度取り出し、野菜を炒めてから、肉を戻して味付けをするとジューシーさを損ないません。
また、鶏むね肉を炒める前に冷蔵庫から出しておき、常温に戻しておきましょう。
冷蔵庫から出して、すぐに炒めてしまうと、表面の温度は上がっても中は冷たいままという状態になってしまいます。
中まで火を入れようとすると加熱時間も長くなってしまうので、鶏むね肉の水分が抜けてしまうのです。
電子レンジでほどよく加熱する方法もあります。
大きさにもよりますが600Wで2~3分ほど加熱すれば、自然に冷ましながら余熱で火が入ります。
食塩水につけておくとしっとりする
水500mlに15gの塩を溶かし、食塩水を作ります。これ以上、塩を入れるとしょっぱくなるので注意しましょう。
この食塩水に鶏むね肉を入れ、冷蔵庫に2時間ほどつけておきます。
つけ終えたら取り出して、鶏むね肉をキッチンペーパーで水分をふき取れば完成です。
火を通してもしっとりしていてジューシーなまま仕上がります。
この方法は「ブライニング」と呼ばれ、料理店でも用いられている方法です。
海水に近い濃度の塩水に肉をつけておくことで、繊維を柔らかくし、細胞内に水分を吸収させます。
鶏むね肉の水分をキープできるので、焼いてもジューシーなのです。